私の好きな魅惑のバンド(その3)
5月11日(水)国立代々木競技場 第一体育館
そこはもちろん、イエローモンキーファンで埋め尽くされている。
北スタンドで少し遠く感じるが、この日の場合はこの瞬間に居合わせることが大事。
私の温度はやや低めだが、もしこの日この場にいられなかったら絶対悔やむタイプ。
それでもいつもと違ってなんだか老若男女で埋め尽くされたように見えるスタンドで、きざまれるカウンターを見ていたら、否が応でも期待が高まる。
あの、活動休止前の葬式のようなライブを経て(個人の感想です)、4人はどういうステージをやるのか。
5、4、3、2、1
なに?なに?バラ色?ではなくて
プライマル。・・・!!
わあーーー
さすがに感極まった。
始まるまでは、私はちょっと疑っていて、どうして今のタイミングで再結成なのか。これで儲けてやろうと思っている人たちに巻き込まれているんじゃないかと、
思ってしまってすみません。
プライマル。は活動休止が発表されてから出た曲で、一度もテレビやライブでやっていない。だから一般的にはあまり知られてなくて、この一曲目をテレビ中継でやるっていうのに、新曲でもなくバラ色でもなくプライマル。っていうのが、ファンの人たちへのメッセージである気がした。
続きを始めるよ!みたいな。
最後に出したアルバムとも全然違って、切ないようなポップなような、とにかく、一度でいいからこのメンバーで演奏しているところが見たかった!
もうそこからは怒濤のナンバー。
ファンのみんなへこれでもか、というくらい、聴きたかった曲をやってくれた。
HOTEL宇宙船 はヒーセの曲だし
空の青と本当の気持ち はエマちゃんの曲だし
この2曲を入れてくれたところが嬉しかった。
そこに集まってくれているだけで嬉しいのだけど、その一方で実は、休止時期に吉井さんのソロ、アニーのバンドのライブ、ヒーセのライブに行ったり、エマちゃんの活動を耳にしたりしていたので、この日はそれぞれのバンドから今日は集まりました!みたいな感じもしていた。
時間が経ったんだな
と感じながら見ていたのだった。
ところがだ。
(つづく)
<私の好きなマンガのセリフ>
その晩 あたしは生まれてはじめて 猫と眠った
猫の心音をきき
人間の心音を思うと
その早さの分だけ
あたしは悲しかった
なぜだか とても
悲しかった
(「シルク・ムーン プチ・ロード」大島弓子)
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「綿の国星」というマンガは、最初から「死」が出てくる。
この話の回でも、食べ物がみんな最初は生きてたと知って衝撃を受けるシーンがあるし、鈴木猫と眠るこのシーンでは、心音の早さを感じて悲しくなるが
それはきっと無意識に死を感じたからじゃないかと思うのです。